『むかしむかしあるところに、死体がありました。』|「完全に騙された」の声続出!なぜ“昔話”が本格ミステリになるのか?

文学・評論
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むかしむかしあるところに、死体がありました。

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  1. 🤔「めでたし、めでたし。」で終わる物語に、どこか物足りなさを感じたことはありませんか?
  2. 🎯この記事で、あなたの渇きはこう満たされる
  3. 📖なぜ、ただの昔話パロディではなく『本格ミステリの傑作』と絶賛されるのか?
  4. 🏰【ネタバレなし】『むかしむかしあるところに、死体がありました。』あらすじ紹介:誰もが知るあの物語が、残酷で美しい事件現場に変わる
  5. 🗣️なぜ『むかしむかしあるところに、死体がありました。』の感想は「想像と全然違った」で溢れるのか?読者の評価から紐解く中毒性の秘密
  6. 🔑【微ネタバレ注意】『むかしむかしあるところに、死体がありました。』の魅力。この物語の本当の毒は、この3つの仕掛けに隠されている
    1. 【深掘り解説①】期待を裏切る「本格ミステリ」の衝撃:これは“おふざけ”じゃない
    2. 【深掘り解説②】善悪が反転するダークな世界観:あなたの知る英雄は、もういない
    3. 【深掘り解説③】叙述トリックの傑作「つるの倒叙がえし」:あなたは必ず、もう一度ページをめくる
  7. 🎧この鳥肌ものの叙述トリックを、声優・多田啓太の「声」で体感する唯一の方法
  8. ❓『むかしむかしあるところに、死体がありました。』に関するよくある質問
    1. Q. 話が暗くて、読後感が悪いという声を見かけましたが本当ですか?
    2. Q. 「絶海の鬼ヶ島」で鬼の名前が覚えられないと聞きましたが、ミステリとして楽しめますか?
    3. Q. 著者の別シリーズ『赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。』とは、どんな点が違いますか?
  9. 💌「めでたし、めでたし」では終われない、現実を生きるあなたへ
  10. 📢【追伸】文字だけでは味わえない、この物語の「魂」の聴き方

🤔「めでたし、めでたし。」で終わる物語に、どこか物足りなさを感じたことはありませんか?

子供の頃に胸を躍らせた、心優しいおじいさんや勇敢なヒーローたちの物語。けれど、大人になった今、ふと思うのです。「本当に、それだけだったのだろうか?」と。

毎日が同じことの繰り返しで、心が少し乾いてい4

🎯この記事で、あなたの渇きはこう満たされる

この記事を最後まで読めば、あなたが物語に求めていた「あの感覚」の正体が、きっと見つかります。

  • 常識が覆される知的興奮を味わいたい:「まさか、あの人が…?」あなたの予想は、気持ちよく裏切られます。
  • 巧妙なトリックに「やられた!」と唸りたい:緻密に計算された仕掛けに、あなたは必ず舌を巻くことになるでしょう。
  • 物語の世界にどっぷり浸る没入体験をしたい:日常を忘れ、残酷で美しいお伽噺の世界へ感覚ごとジャックされる体験があなたを待っています。

📖なぜ、ただの昔話パロディではなく『本格ミステリの傑作』と絶賛されるのか?

青柳碧人さんの『むかしむかしあるところに、死体がありました。』は、タイトルと可愛らしい表紙から、軽いパロディ小説を想像させるかもしれません。しかし、ページをめくった読者の多くが、その想像を遥かに超える緻密なミステリ構造に驚愕し、絶賛の声を上げています。

本書が特別なのは、単に昔話の世界で事件が起こるからではありません。アリバイトリック、密室殺人、叙述トリックといったミステリの王道が、昔話ならではの「特殊設定」と化学反応を起こし、ここでしか味わえない唯一無二の謎解き体験を生み出しているからです。物語の結末は、決して「めでたし、めでたし」では終わりません。そこには、人間の欲望や業が渦巻く、ビターで奥深い世界が広がっているのです。

🏰【ネタバレなし】『むかしむかしあるところに、死体がありました。』あらすじ紹介:誰もが知るあの物語が、残酷で美しい事件現場に変わる

物語の舞台は、誰もが幼い頃に聞かされた「日本昔ばなし」の世界。しかし、その平和なはずの村々で、次々と不可解な事件が発生します。

『昔ばなしが、まさかのミステリに! 「浦島太郎」や「鶴の恩返し」といった皆さまご存じの〈日本昔ばなし〉を、密室やアリバイ、ダイイングメッセージといったミステリのテーマで読み解いたまったく新しいミステリ。「え! なんでこうなるの?」「なんと、この人が……」と驚き連続の5編を収録。』

一寸法師は鬼退治の裏で完璧なアリバイ工作を企み、竜宮城は華麗なる密室殺人の舞台と化す。そして、鬼ヶ島では、アガサ・クリスティーの名作を彷彿とさせる連続殺人が…。5つの物語は、それぞれが独立したミステリでありながら、巧みに繋がり、一つの大きな物語世界を形成していきます。あなたが信じてきた「お伽噺の常識」は、この本によって根底から覆されることになるでしょう。

🗣️なぜ『むかしむかしあるところに、死体がありました。』の感想は「想像と全然違った」で溢れるのか?読者の評価から紐解く中毒性の秘密

本作のレビューに目を通すと、ある共通した感情が見えてきます。それは「良い意味での裏切り」への驚きと称賛です。

「表紙などのイメージから勝手にコメディかと思っていたが、どうして業深い。めでたしめでたしでは終わらず、勧善懲悪も迷子だが、舞台や道具立ては確かに昔話。これはこれでおもしろいし、上手いものだ。」

「パロディ的な要素を含んだ小説かと思いきや、本格的なミステリー小説であった。表題から軽い感じの印象を覚えるが、各話自体は軽いものではなく、恐ろしさを孕んだ内容となっている。」

多くの読者が、軽い気持ちで手に取った結果、そのギャップに心を掴まれています。ただ奇抜なだけでなく、ミステリとして非常に高い完成度を誇ること。そして、子供向けに角が取れた現代の昔話ではなく、もっと原初的で、人間の生々しい感情が渦巻く「本当は怖い昔話」の側面を抉り出していること。この二つが、読者を夢中にさせ、「想像と違った、でも最高に面白い!」という評価へと繋がっているのです。

🔑【微ネタバレ注意】『むかしむかしあるところに、死体がありました。』の魅力。この物語の本当の毒は、この3つの仕掛けに隠されている

この物語の魂に触れる前に、知っておいてほしい3つのキーワードがあります。そして、これから深掘りしていく5つの物語が、いかに多彩なミステリの「宝石箱」であるか、まずはこちらの表でご確認ください。

各話のミステリ要素 早わかり表
収録作 ベースの昔話 ミステリ要素
一寸法師の不在証明 一寸法師 アリバイトリック
花咲か死者伝言 花咲か爺さん ダイイングメッセージ
つるの倒叙がえし 鶴の恩返し 倒叙ミステリ / 叙述トリック
密室竜宮城 浦島太郎 密室殺人
絶海の鬼ヶ島 桃太郎 クローズド・サークル

この多彩な仕掛けこそが、あなたを夢中にさせる毒の正体です。

  • 期待を裏切る「本格ミステリ」の構築美
  • 善悪が反転する「ダークなお伽噺」の世界
  • 読書史に残る罠「つるの倒叙がえし」

では、早速一つ目の魅力から、その凄みを紐解いていきましょう。

【深掘り解説①】期待を裏切る「本格ミステリ」の衝撃:これは“おふざけ”じゃない

本作の最大の魅力は、奇抜な設定に甘えることなく、ミステリとして非常にフェアで論理的に構築されている点です。レビューでも「思った以上に本格ミステリーだった!」という驚きの声が多数寄せられています。

例えば、第一話「一寸法師の不在証明」では、彼が鬼退治をしていたという鉄壁のアリバイを、昔話ならではのアイテム「打ち出の小槌」の特殊なルールを用いて鮮やかに崩していきます。また、「密室竜宮城」では、海の中という究極の閉鎖空間で起こる殺人事件が、緻密なロジックで解き明かされます。

さらに最終話「絶海の鬼ヶ島」は、ミステリの女王アガサ・クリスティーの不朽の名作『そして誰もいなくなった』へのオマージュとも言えるクローズド・サークルもの。次々と鬼たちが殺されていく緊迫感と、読者の予想を裏切る結末は、まさに本格ミステリの醍醐味そのものです。この物語は、あなたの推理力を本気で試しに来ます。

【深掘り解説②】善悪が反転するダークな世界観:あなたの知る英雄は、もういない

「めでたし、めでたし」の裏側には、何が隠されていたのか。本作は、私たちが無意識に信じてきた登場人物たちの「善」のイメージを容赦なく破壊します。

「モチーフが巧妙。しかしながら、…ことごとく、昔話でいい人だった人が残忍に罪を犯す。一寸法師、花咲じいさんのお婆さん、鶴の恩返しの主人公、桃太郎が悪虐を働くには、結構手厳しい表現です。」

小さな体で姫を救った英雄・一寸法師は、そのコンプレックスから歪んだ野望を抱く策略家として。心優しい花咲か爺さんの隣には、強欲に心を支配されたお婆さんが。そして、鬼を退治した正義の味方・桃太郎は、鬼の視点から見れば残虐な侵略者でしかありません。

この物語が描くのは、綺麗事では済まされない人間の(あるいは、それに近しい存在の)生々しい欲望や嫉妬、憎悪です。子供の頃に抱いた純粋なイメージが崩れ去る瞬間のぞくりとする感覚は、まさに大人だからこそ味わえる背徳的な快感と言えるでしょう。

【深掘り解説③】叙述トリックの傑作「つるの倒叙がえし」:あなたは必ず、もう一度ページをめくる

収録されている5編の中でも、特に多くの読者が「最高傑作」と唸るのが、この「つるの倒叙がえし」です。この一編を読むためだけに本書を手にする価値がある、と言っても過言ではありません。

「『つるの倒叙がえし』の周到な叙述トリックや…特に印象に残り面白い。」

「初読では、ちょっと「?」と感じるところが、2読目には完璧につながってくる。」

物語は、最初から犯人がわかっている状態で進む「倒叙ミステリ」の形式を取ります。読者は犯人である弥兵衛の視点で、彼の犯行の行方を見守ります。しかし、読み進めるうちに、どこか話が噛み合わないような、奇妙な違和感に襲われるはずです。そして、最後の一文にたどり着いた瞬間、その違和感の正体が明らかになり、あなたは雷に打たれたような衝撃を受けるでしょう。

作者が仕掛けた巧妙な時間軸のトリックに気づいた時、あなたは間違いなく、物語の冒頭へと再びページをめくっているはずです。そして、二度目に読む物語は、一度目とは全く違う、恐ろしくも哀しい愛憎劇としてあなたの目に映るでしょう。この体験は、あなたの読書史に深く刻まれるに違いありません。

🎧この鳥肌ものの叙述トリックを、声優・多田啓太の「声」で体感する唯一の方法

もし、今あなたが想像した「つるの倒叙がえし」の衝撃的な結末を、ナレーター・多田啓太氏の巧みな語り口で、まるで目の前で演じられているかのように体験できるとしたら?その驚きは、文字で追うだけでは得られない、全く新しい次元の感動へと変わります。


『むかしむかしあるところに、死体がありました。』という名の朗読劇を、あなたの耳元で独り占めする

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❓『むかしむかしあるところに、死体がありました。』に関するよくある質問

Q. 話が暗くて、読後感が悪いという声を見かけましたが本当ですか?

A. はい、そう思われる可能性はあります。 本作は「めでたし、めでたし」で終わる心温まる物語ではありません。レビューにもあるように、人間の欲望や業が描かれるため、読後感がスッキリしない、いわゆる「イヤミス(後味の悪いミステリー)」に近いと感じる方もいるでしょう。しかし、そのダークでビターな味わいこそが本作の大きな魅力でもあります。単純な勧善懲悪では満足できない、少し刺激的で大人向けの物語を求めている方には、強くおすすめできる作品です。

Q. 「絶海の鬼ヶ島」で鬼の名前が覚えられないと聞きましたが、ミステリとして楽しめますか?

A. 確かに、鬼たちの名前(鬼丸、鬼太、鬼百合など)は似ているため、少し混乱するかもしれません。 しかし、物語の構造は非常に巧みで、名前を完璧に覚えられなくても、誰がどのような状況に置かれているかは十分に把握できます。むしろ、誰が誰だかわからなくなる混乱が、閉鎖された島での疑心暗鬼の雰囲気を高め、読者のスリルを増幅させる効果も生んでいます。重要な登場人物は限られているので、ミステリの謎解きを楽しむ上で大きな障害にはならないでしょう。

Q. 著者の別シリーズ『赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。』とは、どんな点が違いますか?

A. 大きな違いは「探偵役」の存在です。 『赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。』は、主人公の赤ずきんが探偵役として各物語を渡り歩き、事件を解決していく連作短編です。一方、本作は、各話で主人公や視点が変わる独立した短編集(ただし、アイテムなどで緩やかな繋がりはあります)となっています。作風としては、本作の方がよりダークでブラックなテイストが強いという声が多いです。どちらも「お伽噺×本格ミステリ」というコンセプトは共通しているので、本作を楽しめた方は『赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。』も間違いなく楽しめるはずです。

💌「めでたし、めでたし」では終われない、現実を生きるあなたへ

物語を読み終えたとき、あなたはきっと、子供の頃に信じていた純粋な世界にはもう戻れないことに気づくでしょう。しかし、それは決して悲しいことではありません。

綺麗事だけでは語れない人間の複雑さ、善と悪の曖昧な境界線。この物語が突きつけてくるのは、まさにお伽噺の皮を被った「現実」そのものです。だからこそ、私たちはこのダークな物語に強く惹かれ、心を揺さぶられるのかもしれません。

もしあなたが、ただ美しいだけの物語では満たされない何かを抱えているのなら。この本は、その心の奥底にある渇きを、知的興奮とともに癒してくれるはずです。さあ、常識が覆される準備はできましたか?

📢【追伸】文字だけでは味わえない、この物語の「魂」の聴き方

記事の途中でも少し触れましたが、この『むかしむかしあるところに、死体がありました。』という物語の真価を120%引き出す方法が、もう一つだけ存在します。それが、Audibleによる「聴く読書」という体験です。

なぜ、私がここまで強く「聴く」ことをお勧めするのか。それは、本作のオーディオブックが、単なる朗読の域を遥かに超えた、一つの完成された「音の芸術作品」だからに他なりません。

  • 魂を揺さぶる「声の演技」
    本作のナレーションを担当する多田啓太さんのパフォーマンスは、まさに圧巻の一言。Audibleのレビューには「ナレーションが秀逸で、ひとりだとは信じられないくらいです」「特に女性キャラクターの声が違和感なかったのがすごい」といった称賛の声が溢れています。ずる賢い一寸法師から、純粋な鶴、威厳のある鬼の長老まで、全ての登場人物が彼の声によって鮮やかに命を吹き込まれ、物語はあなたの頭の中で立体的な舞台劇として立ち上がります。
  • 昔ばなしとの究極の相性
    「朗読とすこぶる相性が良い。なにせ、日本昔話ですから。」というレビューがある通り、そもそも「昔ばなし」は語り聞かせで親しまれてきた文化です。プロのナレーターによる卓越した語りは、物語が持つ本来の魅力を最大限に引き出し、まるで子供の頃に戻ったかのような、それでいて大人向けのダークな興奮を伴う、不思議なノスタルジア体験を提供してくれます。

「朗読だと内容に集中できないのでは?」と不安に思う方もいるかもしれません。しかし、レビューには「聞いてるうちに引き込まれました」「聞き流しに丁度いいかな!」といった声もあり、多田さんの引き込まれる語りが、あなたの集中力を自然に物語の世界へと導いてくれるはずです。

あなたの通勤時間が、家事をしている時間が、ベッドサイドの静かな時間が、残酷で美しいミステリー劇場に変わる。そんな特別な体験を、ぜひ味わってみてください。


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